1. 資格試験の勉強法で必ず押さえておくべき5つのこと
資格試験の勉強法で必ず押さえておくべき、下記5つのことについて解説していきます。
- 1.資格ごとに戦略は異なる
- 2.いきなりテキストを読み始めない
- 3.最初に過去問を解くことから始める
- 4.隙間時間を活用することが大切
- 5.資格試験のためのツールを賢く利用する
資格試験の勉強法で多くの人が勘違いしていることでもあるため、必ず確認しておきましょう。
1-1. 資格ごとに戦略は異なる
資格試験の勉強をする際には、資格ごとに戦略は異なるということを押さえておきましょう。
「戦略」と言うのは、具体的には2つの視点から考えることが大切です。
1つ目の視点としては、資格試験の形式を把握して、それに合わせた対策を取るということです。
一口に資格試験と言っても、様々な形式のものがあり、例えば、マークシート、筆記試験、面接など色々です。
資格試験の形式がマークシートなのであれば、暗記やひっかけ問題対策などを重点的に行うべきですし、筆記試験の形式であれば、文章を簡潔にまとめるスキルなどを磨く必要があります。このように、まずは試験の形式に合わせた対策を取ることが大切です。
また、2つ目の視点としては、各資格の特徴を把握して、資格に合わせて勉強を進めていくということです。
例えば、試験によっては、全ての項目を満遍なく勉強した方が点数が取りやすいものもあれば、重要項目と重要でない項目がハッキリ分かれているものもあるでしょう。後者の場合には、残りの勉強期間次第では、重要でない項目を切り捨てるという選択が最適解かもしれません。
資格試験の1番の目的は、「合格すること」であって、どんなに基礎知識や応用力があっても試験で発揮できなければ意味がありません。
そのため、上記2つの視点から自分が受ける資格試験の形式や特徴、傾向を掴んだ上で、合格ラインを達成するための戦略を立てることが大切になります。
1-2. いきなりテキストを読み始めない
資格試験の勉強をする際には、いきなりテキストを読み始めないということが大切です。
もしかしたら、「テキストを授業で読み込み、基本を理解してから問題集などに取りかかる」といった学生時代の勉強方法が染み付いている方も多いかもしれません。
しかし、時間のない社会人が、いきなりテキストから読み始めることは非効率な勉強方法と言わざるを得ません。
なぜなら、上述した通り、資格試験では戦略が大切であり、資格試験ごとに時間をかけるべき項目や磨くべきスキルが存在するのに、それを無視してテキストの最初から勉強し始めているからです。
また、テキストを1ページ目から読み始めるというのは、受け身な学習であるために、退屈や飽きを感じる人も多いのではないでしょうか。
実際のところ、資格試験の勉強を始めようとして、テキスト1ページ目を開き、「気分がのらなくてやめた」という経験をした人もいるでしょう。
これらのことから、いきなりテキストを読み始めることはせず、まずは、次項で紹介するように過去問をチェックすることから始めていきましょう!
1-3. 最初に過去問を解くことから始める
資格試験の勉強法の中で、最初に問題集を解くことから始めることが非常に大切です。
上述した通り、資格試験ごとに戦略は異なるのですが、はじめに行うことが「過去問を研究すること」であるのはどの資格試験でも変わらないことです。
過去問を解くことで、
- 資格試験の難易度、今の実力と合格基準までの距離
- 今後どれくらい勉強時間を確保するべきか
- どの項目を重点的に勉強するべきか
- 試験当日の項目ごとの時間配分
- 磨くべきスキルは何か
- どんなステップで勉強を進めていくべきか
など、資格試験に合格するために必要な点が明らかになってきます。
「いきなり過去問を解くのは難しい」という人でも、最初は答えを見ながらでいいので、まずは、過去問を確認するようにしましょう。
1-4.隙間時間を活用することが大切
忙しい社会人が資格を取得するためには、隙間時間を有効に活用することが非常に大切です。
学生時代と比べると勉強に使える時間が圧倒的に減るため、隙間時間を活用できるかできないかが、結果に大きな差をつけます。
そのため、下記のような時間を勉強に当てられないか考えてみましょう。
- 電車など移動の時間
- ランチの時間
- 家事など家のことをしている時間
まとまった時間が取れる際には、問題集を解くなど集中して勉強することが大切ですが、隙間時間には暗記や一問一答、音声勉強などを行うと効率が良いでしょう。
1-5.資格試験のためのツールを賢く利用する
効率よく勉強を進めていくために、アプリや音声サービスなどのツールを賢く利用してみましょう!
学生時代の勉強で、綺麗にノートを作っていた人やテキストにマーカーを引いていたという人もいるかもしれませんが、社会人にとっては効率が良いとは言えません。
なぜなら、1からノートを作るのは時間がかかりすぎますし、マーカーを引くことでは暗記の効果は変わらないという研究もあるからです。これら学生時代の勉強方法をそのまま取り入れることはおすすめしません。
代わりに取り入れることを検討して欲しいのは、アプリや音声サービスといった、社会人向けの勉強ツールです。
これらは、隙間時間など短時間でも勉強ができるだけでなく、ベストな復習タイミングなどがプログラミングされているので、非常に効率よく学習を進めることができます。
時間がない社会人としては、アプリや音声ツールなどを賢く利用して勉強を進めていきましょう。
以上、資格試験の勉強法で必ず押さえておくべき5つのことを紹介しました。ここからは、資格試験に合格するための勉強法の細かいテクニック論に入っていきます。
2.資格試験の勉強プランを立てるためのポイントを解説
資格試験の勉強を効率的に進めるためには、最適なプランを立てて実行していくことが大切です。本章では、資格試験の勉強プランの立て方について解説していきます。
- 試験までの大まかなスケジュールを立てる
- 1週間や1日単位の勉強計画を立てる
- 勉強プランの遅れをあらかじめ織り込んでおく
勉強プランを立てないというのは、ゴールまでの地図がないのと同じようなものです。非常に大切なステップであるため、必ず確認するようにしてくださいね。
2-1. 試験までの大まかな勉強スケジュールを立てる
まずは、試験までの大まかな勉強スケジュールを立てていきましょう。どこまでにどの項目を終わらせなければならないのかなど、全体像を掴むことが大切です。
試験当日に「試験範囲の3分の1しか勉強が終わっていない」という状況では、合格することは難しいので、必ず、試験日までに全ての範囲を勉強し終わるようなプランを立ててくださいね。
できれば、数ヶ月余るような余裕のあるプランを立てることが大切です。
スケジュールを立てている時はモチベーションが高いため「あれもこれもできる!」と考えてしまうことが多いですが、実際に日常を過ごしていく中でモチベーションは低下し、計画通りに進まないのが一般的です。
毎日モチベーションが高い状態をキープすることは難しく、日々の生活では忙しい日や体調の悪い日もあるでしょう。
そのため、試験日に全ての範囲を勉強し終わるようにすることは担保しつつも、なるべく余裕のあるプランを立てるようにしてください。
2-2. 1週間や1日単位の勉強計画を立てる
試験までの大まかな勉強スケジュールを立てた後は、1週間や1日単位の勉強計画を立てていきましょう。
前項で紹介した大まかな勉強スケジュールだけでは人はプレッシャーを感じにくく、「今日、勉強するかどうか」を自分に問いかけた時、「疲れているから明日でいいや」と答える日が続いてしまうかもしれません。
そこで、日々の自分を勉強に向かわせるために、1週間や1日単位の勉強スケジュールを立てることが大切なのです。
1週間や1日単位の勉強スケジュールを立てる際に大切なのは、余裕を持ったスケジュールを立てることと、隙間時間を活用することです。
余裕を持ったスケジュールを立て、残業で勉強ができない日があっても勉強計画を修正できるようにしておくと、途中で挫折しにくくなります。
また、必ず勉強時間を確保できる「隙間時間」を活用することで、毎日の勉強を習慣化するようにしましょう。
2-3. 勉強プランの遅れをあらかじめ織り込んでおく
資格試験の勉強プランを立てる際には、勉強プランの遅れをあらかじめ織り込んでおくようにしましょう。
例えば、「今日の朝、勉強しようと思ったけど早起きできなかった」という日のために、
「朝勉強できなかった場合、ランチの時間を勉強に当てる」
「朝勉強できなかった場合、その分休日に勉強を行う」
というようなプランを事前に立てておくのです。
日々の生活の中では、仕事や家庭の用事でどうしても時間が取れないことや体調が優れないことがあり、予定通り勉強を進められない時もあるでしょう。
その度に「今日もできなかった」と落ち込んでしまうと、その落ち込んだ感情に引っ張られて、資格試験の勉強自体へのやる気がなくなってしまうかもしれません。
そこで、事前に勉強プランを実行できなかった時の代替案を考えておいたり、プランの遅れがあっても修正できるようにしておくと、心の余裕ができて挫折につながりにくくなるのです。
3.資格試験の問題集を活用するためのポイントを解説
勉強プランを立てたら、過去問題集を解いていくことになりますが、ここでは、過去問題集を活用するためのテクニックについて紹介していきます。
- 過去問を解いて解答パターンを覚えていく
- テキストなどで重要箇所をインプット
- 重要箇所や苦手箇所を繰り返し解く
- 間違えた箇所をノートにまとめて繰り返し確認する
3-1. 過去問を解いて解答パターンを覚えていく
上述した通り、社会人が資格試験に合格するためには、過去問を軸にして勉強を進めていくのが効率的です。
過去問題集を解くことで、重要項目や頻出項目、回答パターンなどを頭に入れることができ、試験合格という目的に最短距離で到達することができるからです。
例えば、TOEIC試験では、何度も問題を解いていくと、同じシチュエーションの問題が頻繁に出ていることが分かります。これを知っているか知らないかでは、本番の出来に大きく影響してくることは言うまでもないでしょう。
はじめて過去問題集を解く際には、「何も分からない」という人も多いかもしれません。しかし、分からない問題をダラダラ考えている時間は無駄なので、どんどん答えを見てしまって構いません。
最初は解答を見ながらでもいいので、解答パターンを掴むことが大切です。
3-2. テキストなどで重要箇所をインプット
過去問題集を一通り解いた後には、重要箇所や苦手箇所をテキストなどを使ってインプットしていきましょう。
最初からテキストを漫然と読むより、問題集を解いた後に「どうしてここを間違えたのか?」と疑問を持った状態で読んでいく方が記憶に残りやすいです。そのため、必ず過去問を解いた後にテキストに移るようにしてください。
テキストを読む際も、「この項目が問題として出題されるとしたらどんな問題か?」など、受動的にならないよう学習していくと、効率よく学習を進めていくことができるでしょう。
3-3. 重要箇所や苦手箇所を繰り返し解く
資格試験における重要箇所や苦手箇所があれば、繰り返し問題を解くようにしましょう。
一般的には、1度解いただけで全ての問題を暗記できる訳ではないため、繰り返しの学習が大切です。
何度も解くことで、点数配分が大きい重要箇所や必ず間違える苦手箇所を完璧に解けるようにしておきましょう。問題集は繰り返し解くことで、記憶が定着し、合格に確実に近づくことができます。
3-4. 間違えた箇所をノートにまとめて繰り返し確認する
最後に、間違えた箇所のみをノートにまとめて繰り返し確認するようにすると、効率的に学習を進めることができます。
理解している、解ける問題を何度も確認するのは非効率であるため、間違えた箇所のみのノートを作ることをおすすめします。電車通勤の際や仕事の合間に確認することで、苦手項目を克服することができるでしょう。
ノートを作らなくても、間違えた問題のみマークをしておき、繰り返し解くという方法もおすすめです。
4.資格試験の重要ポイントを効率よく記憶するためのポイント
資格試験の重要ポイントを効率よく記憶するためのポイントについて紹介していきます。
暗記を効率よく行うためにはテクニックが存在するため、合格までの遠回りを防ぐために、必ず確認するようにしてくださいね。
- 暗記するためには繰り返しの復習が必須
- 夜寝る前に記憶する
- 人に説明するつもりで学ぶ
4-1. 暗記するためには繰り返しの復習が必須
暗記のためには繰り返しの復習が必須であることを押さえておきましょう。
例えば、英単語を覚える際にも、1回で単語とその意味を覚えられる人はほとんどいないため、何度も繰り返し同じ英単語に触れる必要があります。
効率の良い暗記のためのベストな復習タイミングに関しては色々な説がありますが、現在のところ1番有名な説として、研究者ピョートル・ウォズニアックが提示したものがあります。
- 1回目の復習:1~2日後
- 2回目の復習:7日後
- 3回目の復習:16日後
- 4回目の復習:35日後
- 5回目の復習:62日後
もちろん厳密に行うことは難しいため、「2ヶ月以内に5回復習する必要があり、約1週間ごとに1回程度は復習する必要がある」など、大まかなイメージを持っておくだけでも十分です。
人や勉強内容によって「覚えにくい」「覚えやすい」こともあるため、自分にとってベストな復習タイミングや復習方法を見つけるようにしましょう。
また、暗記のための学習は、通勤電車の中など隙間時間を活用すると、効率よく勉強を進めていけるのでおすすめです。
4-2. 夜寝る前に記憶する
すでに一般的な情報になりつつありますが、暗記は夜寝る前に行うのがベストです。
なぜなら、寝ている間に記憶を司る脳の海馬という場所が働き、寝る前に記憶した項目を整理してくれることが分かってきているからです。
そのため、効率よく記憶を行うのであれば、1日の勉強が終了した後に、「どうしても覚えられない箇所」「特に重要な箇所」のみまとめて、寝る前に復習することをおすすめします。
4-3. 人に説明するつもりで学ぶ
人に説明するつもりでインプットを行うことも、記憶に大きな影響を与えます。
仕事においても上司に説明しなければならない事項は自然と理解が深まるのと同様に、勉強に関しても「人にどう説明しよう?」と考えながら行うだけで、記憶への定着率がアップするのです。
実際の研究においても、2014年ワシントン大学の研究で、「この後に他の生徒に教えなければならない」と言われて勉強したグループは、そうでないグループと比べて、勉強内容を正確に思い出す確率が28%も高かったそうです。
記憶のために1番効果的なのは、同じ資格を取得する仲間を作り教え合うことですが、実際に教える訳ではなくても「どうやって説明しよう?」と考えながらインプットするだけでも十分効果があるので、ぜひ試してみてくださいね。
5.資格の勉強を挫折しないために押さえるべき3つのこと
「資格の勉強法は理解できたけど、なかなか続けられなくて」と悩んでいる人も多いかもしれません。忙しい生活の中で、資格取得がよほどの緊急事項でもない限り、先延ばしにしてしまいなかなか続けられない人も多いでしょう。
そこで、資格試験の勉強を挫折しないために押さえておくべきことについて紹介していきます。
- 1.1日数分でも続けることを重視する
- 2.自分に合った勉強スタイルを見つける
- 3.資格勉強のための仲間を作る
5-1. 1日数分でも続けることを重視する
資格試験の勉強を途中で挫折しないよう、1日数分でも続けることを重視するようにしましょう。
「完璧にスケジュール通りに進める」「完璧に理解する」ことより、まずは資格のための勉強を習慣化することが大切です。
人は変化を嫌う生き物なので、特に始めたばかりの頃は勉強することに慣れず、「なかなか集中できない!」と悩む人が多いでしょう。
勉強が習慣になってしまえば楽になるので、特に最初の数ヶ月間は、とにかく続けること、少しの時間でもいいから勉強をすることのみに集中してみてください。
5-2. 自分に合った勉強スタイルを見つける
資格試験の勉強を途中で挫折しないよう、自分に合った勉強スタイルを見つけることも大切です。
例えば、
- 仕事のあとカフェで勉強すると集中できる
- ランチ後ならスムーズに勉強に移行できる
- ジムに行った後なら勉強するのも辛くない
- など
自分のライフスタイルの中にうまく勉強時間を作ることを考えてみましょう。
「家では全く集中できないけどカフェだと楽しく勉強できる」「仕事後は勉強したくないけど、ランチタイムなら自然と勉強できる」という人もいるので、自分に合った勉強スタイルを見つけられれば、楽に勉強を続けることができるはずです。
色々な工夫をして、自分が勉強に向かいやすい環境や状況を整えましょう。
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